産後の事をブログで書く度、授乳のことを話題に出している。
それほど私には大変な事だったと思っていただきたい。
私が産後大変だったと感じた会陰の痛み、睡眠不足、手に力が入らなかったこと、頭がまわらなかったこと、腰痛、
このたくさんある中でももっとも大変だったのが授乳によるトラブルだった。
いつから乳首が痛くなる
乳首や乳房の柔らかさや形などでも違いがあるらしいが、
私は産後3日頃から乳首が痛くなった。
赤ちゃんの浅のみ
赤ちゃんが一生懸命吸おうとするのだがどうしても唇を巻き込んで先の方だけを吸おうとする。
浅のみと言われるものだ。
きちんとした飲み方を赤ちゃんに教えてあげなければ、間違った飲み方が癖になってしまう。
成長するに従ってどんどん力は強くなるのに乳首だけを吸うともちろん乳首は切れてしまう。
浅飲みになっていたら一度離してまた咥え直させなければならないのだが、いかんせん咥え直させるのも下手なのである。
そして何回も咥え直さすのだから痛くて仕様がない。
特に飲み始めは悶絶する痛み
一度乳首が痛くなってしまうと飲み始めが特に激痛で耐え難い。
咥え直さすことによって1回の授乳であっても飲み始めが何回も訪れることになる。
産後入院中は授乳時、助産師さんがいつも手助けしてくれた。
きちんと深く咥えることができたら授乳は全く痛くない。
痛みに解き放たれ感動するほどである。
ただ入院している間でもうまくいったことはほんの数回しかなかった。
それほど難しいのだ。
授乳によって引き起こされる激痛!!痛みはどんどん増す!!
- 乳首の付け根がぱっくり
- おっぱいが岩のようにガチガチになる
- 繰り返される授乳
傷を見てびっくり!ぱっくり裂けていた
飲ませ方が悪かったのか結局おっぱいの状態は悪化していく一方だった。
痛い痛いと目に涙を溜めながら授乳をしていたある日傷口を見てしまった。
乳首の下側がパックリである。
そりゃあ痛いに決まっている。
あまりの状態に見なければ良かったと本当に後悔した。
胸全体が岩のようにガチガチ!しこりも!
ある日胸が岩のようにガチガチになった。
もう自分の身体ではないかのようだ。
そしてこれももちろん痛い。
原因は母乳の詰まりによるもので、これが悪化すると乳腺炎になり高熱や悪寒といった症状も現れる。
とにかく、マッサージをしたり冷やしたり、赤ちゃんに吸って貰う時にしこりを押したり、自分で調べできることはやるが、そう簡単には治らない。
自分の状況を悲観することしかできなくなっていく。
待ってはくれない授乳時間
傷が痛くても眠たくても授乳時間はやってくる。
頭がおかしくなりそうだった。
想像して欲しい。
転んで膝小僧に傷が出来て血が出ている。
触らなければ痛みが我慢できるがお風呂に入る時は滲みるし、ズボンやスカートが触れればもちろん痛い。
その傷口を2時間に1度他人に30分こねくりまわされる。
傷口は良くなるどころか化膿したり、菌が入る不安もある。
一日に12回。
寝ていても必ずその時間はやってくる。
それが何日も続く。
耐えられるか想像してほしい。
授乳は本来幸せなものだろうと思う。
ただこの時の私にとっては恐怖でしかなかった。
精神的にも追い詰められていく
激痛→眠れない→ストレス
それでなくても産後は眠れずまともに休息することができないのに、さらに痛みで眠れないストレスは計り知れない。
最終的に乳首、乳房だけでなく、背中や骨まで痛くなった。
痛すぎてどこが痛いのかわからなくなったのだ。
激痛→いつ治るかわからない不安→ストレス
これ誰だってそうだと思うのだが、体調悪いと思いながら働き続ける、どんどん体調が悪化し、とても働けるような状態ではないのにも関わらず、人手不足なので自分が働き続けなければいけない。
体調が悪いこと、人手不足であることを周りに伝えるがいまいち理解して貰えない。
上辺だけの大変だね、大丈夫?という言葉の後に、だってこの仕事は君にしかできないものねと聞こえる気がする。
人手不足が解消されなければ休息できないのだが、それが数日後か何ヶ月後か一年後かわからない。
この不安とストレスに押しつぶされそうな気持ち伝わるであろうか。
なんで出産って女性ばかりが大変なんだ
妊娠してつわりでずっと気持ち悪いのも女性。
大きなお腹を抱えて思うように動けないのも女性。
この子に何かあってはいけないと常に神経を尖らせる毎日。
痛みに耐えて出産するのも女性。
なのに産後までもとんでもない痛みに悶絶する日々。
授乳位男性ができたっていいじゃない。
と布団の中で泣きながら思っていた。
なぜ母乳をやめなかったのか
そんな思いをしてまで何故母乳をやめなかったのかと思うかもしれない。
母乳外来に行った時だったと思う。
傷口を直すには授乳回数を減らすしかないと助産師さんにも言われ、1回ミルクを挟んでおっぱいを休ませてみた。
もう驚くほどおっぱいが張ってガチガチになった。
おっぱい全体の痛みに耐えながら自分でなんとか乳を絞りだした。
もし授乳をやめるとなった場合、乳腺炎に確実になっていただろう。
もちろん知識は全くないし、自分で対処できるレベルではない。
ミルクにしようと本気で考えたこともあるが、できなかったという方が近い。
乳首が切れても授乳を続けることができた対処法
- 浅のみになっていたら咥え直す
- 抱き方を変える
- 母乳を一日一回でも減らす
- ケア
浅飲みはダメ✖
浅飲みになっていると思ったら痛くても咥え直させる。
抱き方を変える
色々な授乳姿勢
- 横抱き
- 縦抱き
- フットボール抱き
- レイドバック法
そしてこれは入院中もよく言われたが色々な抱き方で飲ませるということ。
同じ向きばかりだとやはり、母乳の出に偏りが出てくる。
そうすると詰まる原因になってしまう。
私おおまめ、悩みに悩んでかなりアクロバティックな体勢で授乳したこともある。
赤ちゃんの下顎の位置に注意!
赤ちゃんの下顎があたる所が力が大きく加わる。
傷口には赤ちゃんの下顎がこないようにする。
これがかなり大事である。
授乳を1回でもいいから減らす
母乳をミルクに置き換える、もしくは搾乳したものを飲ませるのが善いだろう。
前回の授乳から4時間空くと傷口が僅かながら閉じるはず。
そして乳腺炎にならないよう、しっかり搾乳する。
私は自分の手で搾乳していたため、時間は物凄くかかるのに大した量がとれず、大変な思いをした。
搾乳器を購入しなかったが、使った感想を周りの人達に聞く度に買えば良かったと思う。
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授乳後のケア
授乳後馬油、もしくは羊毛脂を塗って必ずケアをすること。
石油からできているワセリンとは違い、赤ちゃんの口に入っても問題ない。
もちろん無添加。
ただ傷がひどいのであれば、馬油ではなく、ランシノーやピュアレーンという羊毛脂の方がこってりしているので良い。
母乳外来の時に傷を見た助産師さんがおすすめしてくれたのも羊毛脂でその時初めてこの商品を知った。
カネソン ランシノー
メデラ ピュアレーン
その後、まめが生後半年になる頃までは時々おっぱいトラブルに悩まされた。
岩のようにガチガチになったおっぱいが一週間ほど続き母乳外来へ駆け込んだこともある。
ただ今は母乳をやめなくて良かったと本当に思える。
娘まめが、自分と同じ位ある大きさの授乳クッションを抱え私の元へ持ってくるのも、おっぱいに手を添えて飲むのも、おっぱいを飲みながらうとうととするのも全て愛おしい。
これは本当に今だから言えることで、当時の自分に言ってあげたいなんて思わない。
あの時の辛さは尋常ではなかった。